アストラルボディー

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体外離脱をはじめて経験したときは、所謂アストラル界といわれる世界に行くことがほとんどです。例えば、自分の寝室や家の周りなどに出て、ベッド、机、椅子、窓、壁、天井、床、家などが見えたりします。このアストラル界は、現実とよく似ており、現実の青写真(設計図)であると言われたりすることもあります。このアストラル界で使う身体のことを肉体(フィジカルボディー)とは区別してアストラルボディー(または幽体)などと呼んだりします。

この世界は一見すると物理的な現実に近いですが、すこし物理的な現実とは異なっています。例えば本来机においてあるものがそこでは無かったり、椅子が違うところに置いてあったりと、多少現実との違いがあるのです。また壁や床なども、はじめ触ってみると硬いのですが、思いっきり手を突っ込むと“プスー”というような音を発して、どんどんと手がめり込んでいくなどの現象があります。また窓を抜けて外へ飛んでいったりすることも出来ます。本来はそこに重力があるのですが、飛ぼうと思うと自由に飛ぶことも出来るのです。また落ちると思うと下に落ちていくこともあります。このようにアストラル界では自分の想念によって世界がすこし変化してしまうのです。

また周囲の空間にも意識があることが知覚できたり、空間が発している音、香りなども知覚することが出来ます。体外離脱をすると肉体の硬い鎧から、魂が気体のように出てきたような状態になりますので、さまざまな意識体と交じり合う一種異様な現象が起きます。このことで空間の意識を感じたり他の魂とテレパシーで感情レベルの直接的なコミュニケーションが図れたりします。

私の場合はこのような状態になれるのに最初はとても苦労しました。まるで自分の心の中が剥き出し状態になって、いろいろな意識がズカズカと土足で足を踏み入れるような感じがしましたので、そこに数秒間でも留まっているだけで大変だったのを覚えています。

またこの霊的な世界(アストラル界)で見えることはそこに「見えるものが本当に存在する」というのではなく「その見えたものが本当は何の象徴(シンボル)として出てきたのか?」あるいは「その見えたものは具体的にはどういう意味をなすのか?」という解釈(あるいは翻訳)をせねばならない場合が多いということが判ってきました。霊的な世界で見えることはどちらかと言うと「右脳的」で、答えをいきなり「映像」で与えてくれますが、それはあなたが解釈しやすいようにあなた頭脳のなかの「シンボル」を使って出てきたものなのです。ですので同じ概念を感受したとしても、人によって見えるものは変わってしまいます。そのためこの霊的な世界では見えるものをそのまま鵜呑みにするのでなく、「シンボル」の解釈というプロセスがとても大事になるのです。霊的な世界では見えるものの真の意味を問うのです。するとそれが非常に重要なメッセージであることに気づくことが非常に多いのです。

さらに体外離脱の経験がすすむにつれて、そのアストラル界とは異なる所謂、本当の霊界ともいえる世界があることも分かってきました。アストラルボディーを脱ぎ捨てて、より精妙な身体へ移行すると、物理的な世界とはかけ離れた様々な霊界を旅行することが出来ます。そこで使う身体はメンタル体・コーザル体などと呼ばれ、アストラルボディーよりもさらに活動的になり、他の意識体のコミュニケーションの質や量もぐんと増したものになります。この霊的な世界を探求することはとても刺激的で興奮します。アストラル界も最初は非常に面白かったのですが、やはりメンタル体・コーザル体での活動に比べるとかなり色あせて見えます。この世界(メンタル界・コーザル界あるいはそれ以上の霊界)は同じ性質のものが集まって構成された世界ですので、集まってくる意識によって無数の世界が存在します。密教や仏教の曼荼羅の絵のごとく無数の霊的な世界があります。大きく分けると上は神霊界、天界から下は宗教界、修羅界、餓鬼界、地獄界などがあります。この世界にはいると自分の意識の状態に合っている波長の世界に行きますので、自分の本性がその世界に行くことによってはっきりと炙り出され、あらためて再認識されられたりします。